2025.6.23
千葉県の八千代市にある築約50年の12棟の団地の再生計画である。近年は人口減少から17%近くも減少しており、さらに外国人の流入が続いて10%にまで増加している。隣接する商店街や公民館においても稼働率は落ちており、空き店舗も年々増えている状況である。
「開かれた自治会」という考えに基づき、高齢者対応、子供達への学校教育、外国人との共住という3つの異なった課題を巧みに連携させて解決している。エレベータの設置による高齢者への配慮、南北間の住棟同士の連携を強化し、共用部やパブリックスペースを住棟周辺に配置することで、学生、子育て世代、高齢者をグループ化し、住民間の交流を促進する。そして、人口減少に合わせて住棟を段状に減築することで、多様な利用ができる外部空間を創出している。
本案は、この団地が抱えるリアルな問題に対して真摯に対応して実現性の高い案となっており、この点において高く評価された。