2025.6.23
横須賀の丘の上に残された市営住宅の再生計画である。駅の近くにありながら、アクセスのしにくさから市営住宅としての運用は終わっている。この天空の廃墟を多世代の交流拠点として再整備することを提案している。
この団地には、木造とコンクリートブロック造の平屋が建っている。それぞれの建物タイプの特性を捉えながら、軸組でできた木造は開放的なカフェやフリースペースに、壁が中心のコンクリートブロック造はこども園や図書室に、それぞれ転用されている。内部だった部分が中庭になったり、空間を入れ子状に挿入したり、整然とした既存の団地が豊富なデザインボキャブリーで変化あふれる楽しい暮らしの場に生まれ変わっている。
これらは、丘の下にあるコミュニティセンターの機能を移転する想定である。団地が使われなくなった原因である「アクセスのしにくさ」をどう克服するか、あるいは逆手にとるか、そのアイデアも見たかった。